地上にマイクロ太陽を作る私たちは外径15mm内径2mmマグネシウム球殻内に充填したB-P(ホウ素-プロトン)をマイクロサイズの太陽に核融合を実現させようとしています。太陽の核融合とマグネシウム球殻の核融合とは意外にもよく似たメカニズムがあります。太陽のエネルギー放出とマグネシウム球殻の加熱のメカニズムが何れも球面の膨張・収縮にあります。太陽の核融合 ![]() 太陽全体を理想気体として捉えると、全体の温度が0.01度(K)変動すると太陽半径が390m変動すると試算されました。0.01度(K)の表面温度変動が表面高さ変動500mを裏づけています したがって、太陽は膨張・収縮が繰り返しながら核融合エネルギーを宇宙空間に放出しています。 |
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マグネシウム球殻核融合 ① マグネシウム球殻核融合は酸化マグネシウムを被膜した球殻内にほう素(B)と水を注入し1200℃の二酸化炭素を充満したボイラーに投入します。 ② 球殻内の水は100℃を越えると周囲のマグネシウム反応し水素(電子の付いたプロトン(P))と酸化マグネシウムが生まれます。 ③ さらに温度が上昇すると球殻表面の酸化マグネシウムが剥がれます。マグネシウムと周囲の二酸化炭素とが燃焼始めます。マグネシウム球殻もBPもプラズマになります。 |
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④ 外殻が10,000度(K)を越えるとマグネシウムと二酸化炭素が急激に反応し、爆轟がはじまり、球殻内のBPを圧縮・加熱します。 ⑤ 爆轟すると15,000度(K)を越え、マグネシウムと二酸化との反応しなくなり爆轟が停止し、内圧により膨張し、球殻表面が冷却される。 ⑥ 10,000度(K)を下まわるとマグネシウムと二酸化炭素が再点火し爆轟が開始されBPは圧縮加熱されます。 ⑦ ④10,000Kで爆轟と⑤15000K になり爆轟停止⑥10,000Kに冷却されるとの再点火し爆轟を繰り返します。 ⑧ 5億度(K)を越えるとBP核融合を起こし、球殻は破裂する。 このマグネシウム球殻のプラズマを理想気体とすると⑦の間に15%膨張し収縮すると解析されました。 マグネシウムと二酸化炭素との爆轟と爆轟停止の間に球殻が膨張・圧縮される過程で球殻内BPは圧縮・加熱されます。 |
ホウ素(B)プロトン(P)核融合の点火条件と発生エネルギー![]() |
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在来核融合の問題点
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![]() ①ダイヤモンド球殻内に充填した燃料を液体ヘリウムで-270℃にしている ②レーザー光をホーラムに照射し変換されたX線にしペレットに照射する。 ③レーザー光が反射する。 ④X線が分散する。 総工費2000億円 1回あたりの実験費用1億円 |
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MgFusion:マグネシウム球殻ボロンプロトン核融合
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MgFusionの概要MgFusionは、核融合燃料を充填したマグネシウム球殻を1200Kの二酸化炭素が充満したボイラーに投入し、マグネシウムと二酸化炭素の燃焼・爆轟を利用した爆縮型の新しい核融合技術です。 トカマク型のような巨大磁場制御や、レーザー核融合のようなナノ秒精度の照射を必要とせず、 シンプルな構造でありながら高温・高密度・長時間の閉じ込めを実現します。 二酸化炭素は1万Kを越えると分離した酸素とマグネシウムが急速に爆発し爆轟する。数μ秒後、1万5000Kを越えるとマグネシウムも酸素と燃焼しなくなり、球殻は内圧により膨張し球殻表面が急冷し1万Kになり再度二酸化炭素とマグネシウムが爆轟し収縮する。数μ秒ごとに収縮と膨張を繰り返し、内部の核融合燃料を衝撃波加熱し1回あたり内部の核融合燃料温度が約2倍となり。10回くりかえすと核融合条件となる温度と密度に達する。ペレットは数ミリグラムであり、二酸化炭素を充満させた装置全体を小型・軽量化できます。 |
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MgFusionの革新性と優位性
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トカマク炉・レーザー炉とマグネシウム球殻核融合の比較現在主流のトカマク型核融合炉は、数千トン規模の巨大構造物と超伝導磁場システムを必要とし、建設コスト・制御コストが非常に高く、実用化は2040年代以降と見込まれています。 一方、レーザー核融合炉も数百台に及ぶ高出力レーザーとナノ秒単位の精密な時間制御が不可欠であり、照射のわずかな誤差でペレットの点火に失敗する恐れがあります。 これに対し、MgFusionは数ミリメートル径・数ミリグラムのペレットを用いる極めてコンパクトな方式です。その装置質量は、トカマクやレーザー炉と比較して重量比で10兆分の1以下となります。 複雑な磁場制御やレーザー照準を排除し、爆縮燃焼という自然現象を活用することで、短期間での実験・実装が可能です。また、装置の再利用性が高く、繰り返し試験にも適しています。 MgFusionによる核融合発電所は、2030年の実用化を目指しています。 |